呼吸で意志を動かし、膝行で体を整える

合気道に学ぶ“動く呼吸”
「呼吸」というと、静かに整えるもの。
しかし、合気道の呼吸は少し違います。
それは、動きの始まりであり、意志の現れでもあります。
今回ご紹介するのは、合気道の基本動作である
「座技正面打ち」と「膝行(しっこう)」を使った
“動く呼吸”の体感法です。
◆ 呼吸と動作が一致すると、迷いが消える
合気道では、動きの始まりに「吸う」、
動作のピークで「吐く」という流れがあります。
たとえば座技正面打ちでは、
・吸いながら手を振り上げ、体に意志と力を集め
・吐きながら手刀を前へ出すことで、動きを外へと放ちます
この一連の流れが、
まるで「意志が動きとなって現れる」ような感覚を生み出します。
呼吸と動作が一致した瞬間、
余計な力みや迷いがすっと消えていきます。
◆ 膝行(しっこう)は、動くストレッチ
この動作に加えられているのが、合気道特有の「膝行動作」。
正座の状態から前へ進むように移動するこの動きは、
見た目以上に、下半身と体幹に深く作用します。
膝行のストレッチ効果:
- 股関節の可動域UP
- 内転筋・腸腰筋の活性化
- 骨盤まわりの安定
- 体幹と下半身の連動強化
単なる移動ではなく、身体をほぐしながら整える動作なのです。
◆ 動作 × 呼吸 × ストレッチ=1分の身体リセット
この短い動作の中には、
- 意志を整える「呼吸」
- 迷いを消す「一貫した動作」
- 身体を整える「膝行によるストレッチ」
が自然に含まれています。
だからこそ、たった1分でも、
心と体の両方にスッと変化が生まれます。
▶ 動画で実践してみる
ぜひ、以下の動画で体感してみてください。
🔗https://www.instagram.com/aikido.ranbu
毎朝の習慣に、“動く呼吸”を。
合気道に学ぶこの呼吸法は、
単なるフィットネスでも、リラクゼーションでもありません。
身体の動きが、呼吸とつながり、
そして心を整えていく。
そんな"動く哲学"を、
あなたの日常に少しだけ取り入れてみませんか?
次回の【呼吸編Vol.3】では、
「呼吸で“気配”を消す」合気道の極意をお届けします。