技が滲み出る存在

技を学ぶこと自体が目的ではない。
存在そのものから自然に技が滲み出ること。
それこそが「美=強さ」を宿す在り方だ。
國井善弥、上原清吉、持田盛二──彼らに共通する雰囲気は、形や動作の上手さを超えていた。
技そのものというより、生き方の純度が動作ににじみ出ている。
その存在に触れた者は、言葉を超えた説得力に圧倒される。
私自身もまた、そのときその場の自分に身を委ねられるよう、稽古を続けている。
技をやろうとするのではなく、技が勝手に現れるように。
再現性を求めるのではなく、瞬間に応じて自然に応答できる身体と心を整えたい。
その姿は誰かに見せるためではなく、自分自身を磨き続けた果てににじみ出るもの。
そこに漂う美は、強さと同じ場所にあり、静かな光のように人を照らす。


