三が日という時間と、合気道が大切にしてきたもの

お正月の三が日。
日本では昔から、この数日間を特別な時間として大切にしてきました。
普段の忙しさから少し離れ、
家族と過ごし、
静かに一年の始まりを迎える。
何かを「始める」前に、
まず「整える」時間。
三が日には、そんな意味が込められているように思います。
合気道も「整える」ことから始まる
合気道の稽古も、いきなり技から始まることはありません。
立ち方、構え、呼吸。
自分の身体と心を整えることが、すべての土台になります。
合気道を創始した 植芝盛平 は、
合気道を単なる武術ではなく、
「人と人が争わずに生きるための道」として捉えていました。
力でねじ伏せるのではなく、
相手と調和し、
自分自身も崩れない。
その考え方は、特別な技術というより、
日々をどう生きるかという姿勢に近いものだと感じます。
おめでたい、という感覚
「おめでたい」という言葉は、
単に嬉しい出来事がある、という意味だけではありません。
物事が一区切りし、
新しい循環に入ること。
無事に時間を越えてきたこと。
それ自体を祝う、日本独特の感覚です。
合気道もまた、
勝ち負けや優劣よりも、
「無事であること」「続いていくこと」を重んじてきました。
派手さはなくても、
続けられること。
日常に戻っても活きること。
それは、新年の過ごし方ともどこか重なります。
新しい年に、無理をしないという選択
新年になると、
「今年は頑張ろう」「何かを変えよう」と思う方も多いと思います。
もちろん、それは素敵なことです。
でも同時に、合気道的な視点で見ると、
無理をしないことも、とても大切です。
・力まず
・急がず
・今の自分の状態を知る
そこから自然に一歩踏み出す。
三が日は、
そのための余白のような時間なのかもしれません。
日常へ戻るための準備として
お正月が終われば、また日常が始まります。
仕事、家事、人付き合い。
慌ただしい毎日が戻ってくるでしょう。
だからこそ、この数日間で、
- 身体を休める
- 呼吸を深くする
- 立ち方や姿勢を意識してみる
そんな小さなことを大切にしたいと思っています。
合気道は、非日常の強さを求めるものではなく、
日常を穏やかに生きるための知恵です。
三が日の静かな時間の中で、
少しだけ自分の身体に意識を向けてみる。
それだけでも、新しい一年の質は変わってくるはずです。
今年も、変わらずに
新しい年を迎え、
また一年が始まりました。
合気道の稽古も、日々の身体づくりも、
特別なことをしなくても構いません。
続けること、整えること、味わうこと。
その積み重ねが、
気づけば大きな違いになっていきます。
三が日の穏やかな空気とともに、
今年も無理なく、しなやかに。


